【ポケモン】オシャボのすゝめ

オシャレボール、略してオシャボ。
よく目(耳)にするけど結局オシャボってなんなの?そんな方向けの記事です。

最初に断っておきますが、「オシャレボール=お店で買えないレアなボール」では有りません!
この記事を読み終わる頃にはそんな勘違いも修正されると思います。
(もしくは私のことを「うわ、考え方古っ!」と思うようになります。)

オシャボ文化のはじまり

遡ること2003年、ルビー/サファイアが発売。
第3世代から「どのボールで捕まえたか」という情報がポケモンごとに記録されるようになりました。

入手手段の少ないゴージャスボールやFRLGでは貴重なプレミアやダイブボールはエフェクトも相まって人気があったような気がします。気がするだけでそんなにこだわってる人は多くなかったと思います。

第4世代、ダイヤモンド/パールではボールカプセル機能が追加され、ポケモンの登場時のエフェクトが、より注目を集めるようになりました。

また、対戦勢にとっても「何ボールに入っているか」は重要な要素となります。
当時はボール遺伝も技の後付遺伝も無い為、モンボじゃない=遺伝技が無いことがバレたり、特定のボールの組み合わせではない=特定の教え技を覚えないor覚える等の情報が分かる為、「絶対に技バレしないモンスターボール」という人はかなりいたように思えます。(というか準伝以外は基本的に孵化産になることも多いので必然的にモンボが多かったです。)

今では大人気のガンテツボールもHGSSで無限に入手が可能ですが、この時代はボールエフェクトが無いこと、前述の通りボール遺伝が無い=孵化産はモンボ固定であること、準伝捕獲には扱いづらいことからそこまで人気はなかったように思えます。 あ、ガンテツボールはポケモンに持たせることができない為、DPtではガンテツボールは使えません。DPtだとダイブボールもめちゃくちゃ貴重なボールですね。

第5世代、ランダムマッチがゲーム内でできるようになります。
この時期に「オシャボ」という用語がユーザーの間で定着しました。
第4世代と同じくこの時期にはまだボール遺伝も遺伝技の後付も存在しません。
競技人口が増えたことも有り、基本的に孵化産=モンボのポケモンで戦う対戦環境で、「敢えて」モンボではないボールで戦う(遺伝技が無いことがバレるリスクよりもボールを優先する)人が一定数現れ、ボールをオシャレにすることを優先してる人たち→オシャボ勢と認識されていました。

第5世代は乱数調整もかなり広まり、野生産であっても孵化産と遜色ない個体で戦うことができた人が多いのもオシャボ勢が増えた理由の一つだと思います。
ただ、この時期の「オシャボ勢」は個体値度外視で育成をするor乱数調整で個体を確保している、という人が多いこともあり、乱数調整を嫌っていた人からは「乱数調整をしている人」もしくは「ちゃんと厳選をしていない人」といった意味合いが含まれていたことも有り、マイナスの意味の言葉として「オシャボ」が使われることも無くは有りませんでした。

第6世代、ボール遺伝が実装されオシャボ界隈に革命が起こります。
といっても、第6世代では「♀親のボールが遺伝する」という仕組みだったので♂とメタモンの組み合わせでは遺伝せず、性別不明や♂しか存在しないポケモンはボール遺伝はできませんでした。夢特性は緩和されたのになぜかボールは第5世代の夢特性と同じ基準だったのです、謎。

XYのver1.2より後ではガンテツボールにもエフェクトが追加され、希少性も合わせ人気が上昇…したが、ガンテツ/サファリ/コンペボール=親が第4世代産であることがバレ、夢特性との両立が不可能なポケモンが一部存在してしまった。(また、該当するボールに入れられるポケモンも多くなかった。)
なので対戦では「夢特性バレしない」もしくは「場に出た瞬間に特性がバレる」「夢特性が実用的ではない」ポケモンは特にボールにこだわる人が多いような時期でした。

モンボ勢は少し減りました。これは「モンボが好きなひとが減った」のではなくボールが遺伝する為「ボールを気にしない人」も自然とモンボ以外のボールのポケモンを使う機会が増えたからです。裏を返すと、伝説準伝説等以外も捕獲時にモンボを投げてモンボ統一する人が増えた世代でもあります。
減ったのに増えたとはこれいかに。

第7世代、♂親からもボールが遺伝するようになり♂しかいないポケモンや性別不明のポケモンもボール遺伝ができるようになりました。
同時に、同じ種族の♂♀を預けた場合どちらのボールが遺伝するかは50%になった(それまでは♀のボールが遺伝だった)ので、ボール選択の幅が大幅に広がりました。

更に第7世代はウルトラボールの追加とガンテツボールの再登場、ほぼすべてのボールのエフェクトが刷新され、ボールにこだわる人がものすごく増えた印象です。 それでも「マリルリマンダのスーパーボール」人気もあり、この時代は店売り=ダサい風潮は全くありませんでした。

対戦面でも、この時点ではまだ「夢特性と両立不可能」な組み合わせも、「そもそもボールに入れられないポケモン」も多く存在しました。

第8世代、この時代で何故か「オシャボ」という単語はそれまでと比べ異常に広がり、意味を変えてしまいます。

鎧の孤島での「ウッウロボ」追加により事実上ガンテツサファリコンペボールの無限、最高です。冠雪原での「特性パッチ」の登場でついに(少なくとも剣盾に登場する野生で入手可能なポケモンは)夢特性とあらゆるボールの両立が可能になりました。
遺伝技の後付も可能になり、対戦面ではボールによる情報アドバンテージはほぼ無い(改造の判別)くらいになったのも、対戦のハードルが少し下がったという意味ではかなり良いと思います。

一方、ココから先は「私見」ですが、ガンテツ、サファリ、コンペ、ドリーム、ウルトラ「以外」のボールを下に見る人がSNS上で非常に多く増えてしまったように感じます。
正直ボールのデザインもエフェクトも好みなので、その人がこのボールが好き!って理由でオシャボとして選び利用しているのに「○○ボールはオシャボじゃない」「ダサボ」という風潮が強くなったように思えます。
(ダサボ、という言葉自体はUSUM後期あたりから出てきたようには見えますが、特定のボールそのものを指す言葉ではなく「その組み合わせ!?」みたいな使い方をされてました、どちらにせよそういう風潮は好きじゃないけど)

ピカブイやGOの影響もあり、剣盾から本編に復帰、もしくは初ポケモン!って人からしたら「オシャボ」って言葉の意味がわからない状況だと思います。そんな人に「レアじゃないボールはオシャボじゃないよ」って広めてしまうのはなんか違うなぁって印象です。

オシャボ派閥

大きく分けて「ポケモンに似合うボールにする派」「全てのボールを統一する派」に分かれると思います。

ポケモンに似合うボールにする派

この派閥の方が多いイメージです。私も昔はこっち派でした。
ポケモンの体色やタイプとボールのデザイン、エフェクトから似合うボールを探して決める、といったイメージです。
プレシャスハッサムのレア度よりもロマンを追い求めてしまう、そんな派閥です。
4~7世代のオシャボ可能夢特性一覧!みたいな情報は似合う似合わないで掲載してることもありますね。

全てのボールを統一する派

最近の私はこっちです。
剣盾のジムリーダーのファッションに、腰にモンスターボールをつけているボールホルダー?みたいなものがあるじゃないですか。もしも、私がポケモン世界の住人になれたとしたら、ゲーム内と同じく自分の服装だけじゃなく、外から見れるボールホルダーの中身とかも統一感あったほうがいいかな…みたいなのがきっかけです。

最近のお店で買える=ダサボorオシャボじゃない、みたいな風潮がかなり嫌で…そんな気持ちでこの記事を書いています。
個人の意見ですが「レアボール以外=ダサい」って考え方のほうがダサいなぁって思ってしまいます。
言葉の意味は時代と共に変わっていきますが、変わる中で昔の意味で使ってる人や、昔からこだわり続けている人を否定するようなことがあってはならないと思います。

Q,オシャボってなんですか?
A,〇〇以外のボールですorレアなボールのことです

みたいなやりとりを見てしまうと、昔からボールに拘ってた身としてはちょっとモニョってしまうというのが正直なところです。

ポケモンやボール、個人のこだわりや趣味のことを「交換する時の価値」で語る風潮がとても苦手なので、オシャボ=交換の価値がある、という意味じゃなくてオシャボ=個々人の思うオシャレなボールの意味で再び使われる日を待望んで今日も夜ふかししながらポケモンで遊ぶとしましょう。

「オシャボ」と「非売品ボール」を同じ意味で使う人が一人でも減ることを祈って…

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